シャトー・ダルマイヤック 2008
アッサンブラージュ
収穫

テイスティングコメント
深みのある赤色の外観、ガーネット色の光沢。シャトー・ダルマイヤック2008年はクラシカルなスタイルのワインに仕上がっています。
香りはラズベリーやカシスを思わせる果実のニュアンスが主体で、フローラル香やスモーク香が全体をさらに引き立てています。
味わいに関しては、アタックはエレガントでまっすぐな印象。酸っぱさのある赤系果実の風味を、絹のようになめらかでとにかくエレガントなタンニンが支えています。
丸みと肉づきの良さが魅力のワインで、後味には風味豊かな長い余韻が残ります。

天候状況
2008年は特に不安定な天候の年として記憶に残るでしょう。低温で多雨の春(4月7日には気温0℃近くまで低下)を経て、6月には平年並みの天候が戻りましたが、やはり植物生育サイクルには遅れが生じています。
7月に入りようやく日射量も増え、乾燥した天候が続きましたが、 8月には好条件とは言い難い天候が再び続き、ぶどう畑では管理体制のさらなる強化が要求されました。
8月には降雨がありましたが雨量は平年並みで水分過多もなく、地下水位も過去数年の水位と同レベルでした。
9月前半は日射量不足に悩まされ、難しいヴィンテージが予測されました。
幸い9月14日からは素晴らしいインディアンサマーに恵まれ、10月20日まで絶好の好天が続いたことで状況は一変します。
収穫前にこのような好条件の天候に恵まれたことで、アルコール度は高まり、フェノール成分も上質な成熟を得ることが出来ました。この好天を存分に享受して、最適な熟度で果実を収穫するためにも、収穫作業は 10月 2日から 10月 15日と遅めにスタートしています。その結果、健全な衛生状態の、上質なぶどう果実を収穫することが出来ています。
2008年ヴィンテージは、栽培から醸造まで非常に手間の掛かる、忍耐を要する年でした。異例のヴィンテージではありましたが、極めて優れたワインの誕生に期待が高まります。