シャトー・ダルマイヤック 2009
アッサンブラージュ
収穫

テイスティングコメント
暗さと濃さのある赤色の外観。シャトー・ダルマイヤック2009年は豊かな香りと上質なみずみずしさが印象的です。十分に熟した赤系果実と、焙煎系やバニラのほのかなニュアンスとが交じり合って香ります。
味わいに関しては、アタックはたくましく、まっすぐな味わい。タンニンは丸みがあり熟しており、常に繊細さを失うことなく味わいは変化を見せます。
肉づきも良く、ほのかに香るグリル香が全体をさらに引き立てています。後味はエレガントで長い余韻が楽しめます。
シャトー・ダルマイヤックにとって偉大なるヴィンテージであることに異論の余地はありません。

天候状況
2009年、自然は非常に寛大で、特にぶどう樹の植物生育サイクルと果実の成熟にとっては異例なまでに好条件の年となりました。
冬は通常よりわずかに寒く、それでもこの地方では3月までに204時間の日射量を享受しています。これは過去30年の平均を上回る数値です。
春の天候は、4月は非常に多湿で、5月にはしばしば雷雨に見舞われます。花の時期は短期かつ均質に進み、開花は6月5日前後に記録しています。
6月半ばから本格的な夏を迎え、豊富な日射量と低い降水量が特徴的でした。雨天に見舞われはしても実際の降水量は微量で、重度の水分ストレスと好天続きという条件のもとで、果実はゆっくりと完熟状態に達しています。9月に入っても、日中は高い気温を観測し、一方で夜間は冷涼な日が続き、果実にとっては理想的な天候となりました。
このような条件のもと、アロマ成分の凝縮およびアントシアニンの蓄積が効果的に進み、収穫までの期間、完璧な状態でぶどう畑を管理することが出来ました。
メルロの収穫は9月23日にスタートし、10月6日、カベルネ・ソーヴィニヨンで収穫作業は完了しています。ぶどうの状態は非常に健全。十分な甘みを含む果実味豊かな仕上がりで、品質ポテンシャルの高さがうかがえます。2009年は確実に偉大なるヴィンテージのひとつとして記録に残るでしょう。